2012年05月25日
住友化学、エチレン30万トンの「ラービグ第2期計画」に着手
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:住友化学
会見する石飛副社長

住友化学は25日、サウジ・アラムコとの共同会社「ペトロ・ラービグ社」が事業展開している石油精製・石油化学統合コンプレックス「ラービグ計画」について、第2期計画に必要な準備を開始したと発表した。

「第2期計画」では、新たに30百万立方フィート/日のエタンと、約3百万トン/年のナフサを原料として、エタンクラッカーの増設や芳香族プラントを新設する。また高付加価値誘導品を本格生産する。クラッカーの能力はエチレン年産30万トン、プロピレン同20万トン。

エチレンは第1期の130万トンと合わせて年産160万トンとなる。2016年前半から順次稼働開始の予定である。

総投資額は約70億ドル。住友化学は出資分の37.5%を投資する。

「サウジでは原料エタンが非常に有利な条件で確保でき、国際競争力の点でも有利だ。資源のない日本で、今後とも石油化学事業をやり続けるという戦略はもう(住友化学には)ない」(石飛 修副社長)。

【製品構成】

主な製品構成は以下の通り。

◇EPDM(エチレン・プロピレン・ゴム)
◇TPO(熱可塑性エラストマー)
◇MMAモノマー(メチルメタクリレート)
◇PMMA(メタクリル樹脂)
◇LDPE/EVA(低密度ポリエチレン/エチレン酢酸ビニール共重合樹脂)
◇パラキシレン/ベンゼン
◇キュメン
◇フェノール/アセトン

また、アクリル酸、SAP(高吸水性樹脂)、カプロラクタム、ナイロン6樹脂、ポリオールについても、すでに第三者との間で協業も含め具体的な交渉に入っているという。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1337927129.pdf