2012年05月25日
製薬協が大手26社3月期決算、0.6%の減収、24%の大幅減益
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本製薬工業協会

日本製薬工業協会は25日、大手医薬品企業26社(東証一部)の平成24年3月期決算と平成25年3月期業績見通しをまとめた。

24年3月期決算では、売上高が8兆2716億円で前期比0.6%(508億円)の減収となった。国内では非医薬品事業の売却による売上高減少に加え、後発品や販売権返還による減少があったものの、新製品を中心に増加したため、前期比24億円増と横ばいであった。海外では、海外企業買収による売り上げ増があったものの、海外で特許期間満了の影響や為替変動の影響もあったため、同533億円の減少となった。

営業利益は1兆1828億円で同9.5%の減益(増益15社、減益11社)、経常利益は1兆1834億円で同10.5%の減益(増益16社、減益10社)といずれも減少した。純利益については、経常利益の減少に加え、海外子会社に関連した特別損失や震災に伴う特別損失など一時的な影響により6139億円で同24.0%の大幅な減益になった。

一方、25年3月期業績見通しは、売上高が国内の薬価改定、海外での特許期間満了に伴う後発品の参入が見込まれるものの、買収した海外企業の売上貢献や主力品の伸長や新製品の寄与が見込まれるため、8兆4642億円で同2.3%の増収となる見通しである。

経常利益は海外企業買収に伴う償却費用を含む販売管理費の増加により1兆1127億円で6.0%の減益となる見通しである。純利益は、今期発生した特別損失等の影響がないため7490億円で22.0%の増益となる見通しである。