2001年01月18日
自動車タイヤ協会の浅井会長「世界統一の安全基準必要」
賀詞交歓会で挨拶、「米国訴訟問題」意識
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:住友ゴム工業

 自動車タイヤ協会の浅井光昭会長(住友ゴム工業社長)は18日開いた同協会の新年賀詞交歓会の挨拶の中で「環境問題と安全対策はモノづくりの原点だ」と強調したあと、「安全対策については世界統一基準をつくるよう各国関係団体に働きかけていきたい」と語った。

 米国で自動車タイヤの安全性をめぐって訴訟問題が起こっているさ中だけに、再発防止につながる有効な手段になるとみられ注目される。
 浅井会長はまず、昨年のタイヤ生産状況について「新ゴムで116万トンと過去最高の生産を記録した。自動車生産の回復と輸出が伸びたことが原因。だが今年は世界景気の動向が不透明なので楽観できない」と述べたあと、タイヤ業界の課題について「何よりも環境と安全への取り組みが大事だ。環境では廃タイヤのリサイクル率は90%に達したが、マテリアル・リサイクルについても成果を高めていきたい」。さらに安全問題について「消費者に対しては安全感、安心感を提供していくようにしなければならない。前回調査では空気圧の不足している車が6台に1台の割合で走っていることがわかった。空気圧への関心をもってもらうようにしたい。環境と安全はモノづくりの原点なので、この原点に立ち返ることが大切だ。世界統一の安全基準をぜひつくりたい」と強調した。