2012年07月23日
中国商務部、米・韓の太陽発電向けポリシリコンに反ダンピング調査
米政府による相殺関税への対抗措置か
【カテゴリー】:行政/団体(海外)
【関連企業・団体】:なし

中国商務省は7月20日、米国と韓国製の太陽光発電パネル向け多結晶シリコンについて反ダンピング調査を、米国製については更に反補助金調査も開始したと発表した。

7月2日に、業界からの申請を受け、調査を行ったとしている。

中国が輸入している多結晶シリコンの約4割が米国製で、2割は韓国製で、中国メディアは安価な製品の流入で多結晶シリコンを生産する中国企業は生産停止や倒産に追い込まれ、多数の失業者が出たと報じている。

今回の措置は、米政府による中国製のソラーパネルへの相殺関税、ダンピング関税の仮決定に対する対抗措置とみられる。

米商務省は2011年10月、米国のソラーパネルメーカーから「中国メーカーは政府支援を受けて生産・販売コストより安くパネルを販売している」として、関連調査と100%超の関税適用をするよう請願を受けた。

中国からのソラーパネルの輸入は2009年の640百万ドルから2010年に1,500百万ドルに急増した。

ダンピング課税に賛成するグループは、免税、安い原料、安い土地代や電気水道代、有利な借入金、輸出保険、輸出支援など、中国政府による実質的な補助金に対し、相殺関税を課するよう求めた。

(他方、中国からの安い輸入パネルで太陽発電を推進している米国のメーカー25社はこれに反対し、太陽電池の価格上昇で米国の需要は減少し、10万人の職が失われるとし、反対した。)

これを受け、米商務省は11月9日、反ダンピング課税と相殺関税について調査すると発表した。

米商務省の調査開始発表に反発した中国商務部は11月25日、米政府による自国の再生可能エネルギー業界への政策支援や補助金拠出が貿易障壁に当たるかどうか、調査を始めたと発表した。

米商務省は3月20日、中国のソラーパネルメーカーが中国政府から不当な補助金を受けているとして、相殺関税を課す仮決定を下した。
相殺関税の対象となるのは中国製の結晶シリコン型ソラーパネルで、税率は2.90~4.73%。業界要求の100%と比べると非常に低率。
中国製の太陽電池セル(発電素子)を使ったパネルやモジュールであれば、第三国から輸入する製品にも適用される。

更に、米商務省は5月17日には中国製太陽電池を対象に、31.14-249.96%の反ダンピング関税を課す仮決定を下した。