2012年08月03日
旭化成せんい、米子会社のスパンデックス製造・販売を停止
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成せんい

旭化成せんいは3日、スパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)事業の体質強化を図るため、米国子会社「旭化成スパンデックスアメリカ」(本社・サウスカロライナ州)におけるスパンデックスの製造・販売の停止などの構造改革を進めると発表した。

同社のスパンデックス事業は、原料一貫製造と優れた独自技術を強みとする「ロイカ」(滋賀県守山市で生産)、2006年にドイツのランクセス・グループより譲り受けた「ドルラスタン」(ドイツと米国の2工場で生産)の2ブランドを有し、世界6拠点(日本、米国、ドイツ、中国、台湾、タイ)でグローバルに製造・販売を展開してきた。

しかし、スパンデックス事業を取り巻く環境は、世界的な供給過剰に伴う価格下落や原料価格の高止まりなど、極めて厳しい状況にある。とくに米国では、リーマンショック以降も継続して需要が低迷しており、厳しい業績環境にある。

このため同社は、米国子会社におけるスパンデックスの製造を今年10月に停止することを決めた。
今後同社は、世界における高品質・高機能スパンデックスメーカーとしての評価を一層高めるため、世界各拠点の生産高度化と開発・営業面での連携をさらに強化し、スパンデックス事業の収益拡大を図っていく方針である。