2000年05月30日
OECDによるエンドクリン試験法の開発進む
子宮増殖アッセイでは日本がリードラボに
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:エクソンモービル

 化学品審議会試験判定部会は30日、平成12年度第二回内分泌かく乱作用検討分科会を開き、OECDの「内分泌かく乱物質の試験評価特別委員会」が取り組んでいる同物質の試験評価法の開発の現状を報告した。
 それによると、同委員会はかねてから日米欧各国の専門機関の共同作業によって生態影響試験法と哺乳動物影響試験法の開発に取り組んでいるが、いずれの試験法もこの1年で研究かなり進展しているという。うち、哺乳動物に対する試験法では(1)子宮増殖アッセイ(2)ハーシュバーガーアッセイ(3)改定28日間反復投与毒性試験--の三つの試験法を対象に研究開発が進められている。
 子宮増殖アッセイに関しては、フェーズ1の試験が終了し、良好な再現性が確認されているという。このため現在はフェーズ2のバリデーション試験を準備中で、試験には各国から合計20の試験研究組織が参加することになっている。リードラボラトリーは、国立医薬品食品衛生研究所を始めとする日本の七つの専門機関。2000年末までに統計解析を実施する予定。
 ハーシュバーガーアッセイも第一段階のバリデーション試験が計16の試験機関によって開始されることになっている。リードラボは米国のEPAとエクソンモービルサイエンス。日本からも六つの機関が参加する。
 また、改定28日間反復投与毒性試験については、従来の28日間試験法を改良することが可能かどうかを検討する試験が終了、この結果をもとにプロトコールを改定して6種類の強いホルモン作用を有する物質と4種類の弱い作用有する物質を用いて試験を行うことでコンセンサスが得られた。今後は、さらに有効なデータ評価のために必要な動物数の検討を合わせて実施することになっていて、各国から計13の機関が参加する。数カ月内にスタートする。リードラボはドイツ。日本からは六つの機関が参加する。