2000年12月18日
BPAの低用量作用を否定する発表が2件
「エンドクリンシンポジウム」で大きな話題
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:なし

 環境庁の主催による「第3回内分泌撹乱化学物質問題に関する国際シンポジウム」の最終日(18日)には「作用メカニズム」「低用量問題」「リスク管理」の三つのセッションがセットされ、午前9時30分から午後6時まで、内外の専門家による多くの研究・試験の発表とそれを巡る活発なディスカッションが行われた。
 このうちの「低用量問題」のセッションでは、ボンサール博士が「極低用量のビスフェノールAに暴露されるだけでも生殖器官の構造や機能に恒久的な変異が引き起こされる」との従来からの主張を繰り返したのに対して、米・リサーチトライアングルインスティチュートのデレクターであるロシェル・タイル博士と国立医薬品食品衛生研究所の江馬真博士とが「それぞれ多数の動物を使って実施した多世代試験の結果、低用量の投入では何ら変化を認められなかった」と発表し、多くの参加者の注目を集めた。
 今回のシンポジウムでは、東京大学医学部の堤治博士が「BPAには低用量作用がある」との試験結果を初日に発表したが、この日の二人の主張は、ボンサール博士と堤博士の発表内容と完全に相反するものであり、今後の同問題の国際論議に大きな一石を投じることになりそうだ。
 タイル、江馬の両博士の試験結果は今年10月に米EPAが開催したNTP(ナショナルトキシコロジープログラム)でも正式に取り上げられて専門家の評価を得ている。