2013年02月07日
三井物産、米ソラザイム社と藻類活用の高付加価値油脂研究で提携
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:三井物産

三井物産は7日、米国ソラザイム社と藻類を活用した高付加価値油脂製造の研究開発を行うことで合意し、2月6日に研究開発委託契約を締結したと発表した。三井物産が総額18億円の研究開発費を4年間にわたって投資し、藻類から高付加価値油脂の製造技術確立を目指す。

ソラザイム社は、バイオテクノロジー分野で先進的な技術を保有する企業で、藻類を使った油脂製造に関しては既に燃料用途や化粧品用途で技術を確立し、商業化に成功している。また、必要な油脂成分のみを選択的に製造する技術力を生かし、化学市場への事業展開を検討している。

潤滑油添加剤や樹脂添加剤などに使用される高付加価値油脂は通常、パーム、ココナッツなどから製造されるが、栽培地域が限定されるために産出量に構造的な制約があった。

今回の研究開発では、必要とする油脂成分のみを選択的に製造する技術を確立し、将来需要の拡大が見込まれる用途に、高付加価値油脂を安定的に供給することを目的にしている。また、三井物産では、今回の研究開発の取り組みを基盤とし、将来的には化学品や工業用途向け高付加価値油脂の製造事業についても検討していく方針である。