2013年02月12日
十倉・住化社長、中計発表「2015年 純利益900億円めざす」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学
十倉雅和社長

住友化学の十倉雅和社長は12日、2013~2015年度の3カ年新中計を発表した。2015年に開業100周年を迎えることから、次の100年に向けて「Change & Inonovation」をスローガンに掲げた。

2015年度の数値目標として、以下の連結業績達成をめざす。( )は2012年度予想
◇売上高   24,000億円(19,480億円)
◇営業利益   1,400億円(650億円)
◇経常利益   1,500億円(620億円)
◇純利益     900億円(△500億円)
◇有利子負債残高  9,000億円未満(10,700億円)

この中で十倉社長は、「2012年度の業績は、世界経済減速の影響などはあったにせよ不本意。だが500億円の最終損失は繰延税金資産の見直しによる380億円と、千葉工場の再構築関連費用の前倒し180億円による一過性のものなので、後に尾を引くことはない」と語った。

重要経営課題として(1)強固な財務基盤の構築(2)事業構造改善(3)次世代事業の育成(4)グローバル経営の深化(5)コンプライアンスの徹底、安全・安定操業の維持ーの5項目を挙げた。

石油化学部門では、抜本的な競争力の強化がカギとなる。ラービグ計画の利益貢献度最大化を図ることが重要と位置づけた。医薬品部門はクリティカルマスの拡大を通じて事業体制の強化を図る。ラツーダの拡販とポストラツーダの開発に注力する。また情報電子化学部門は将来の核となる新規事業を育てる。タッチセンサーパネルや有機ELの事業化を急ぐ。

2015年度の合理化目標額は800億円。内訳は製造変動費570億円、製造固定費80億円、販売費・一般管理費150億円。2006年当時は6000億円を超えた設備投資額は4000億円以内に圧縮する。

十倉社長は「投資は圧縮し収益は拡大する。圧縮と拡大、両方を同時に解決していかないといけない」と、目標達成に意欲を見せた。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1360643224.pdf