2000年12月11日
PEフィルムメーカーも相次ぎ製品値上げへ
これまでのレジン価格のアップ分の転嫁を目的に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:大倉工業

 大倉工業を始めとしたポリエチレンフィルムメーカーは11月中旬以降、相次いで製品値上げに乗り出した。LDPE製品とHDPE製品の2種類のポリエチレンフィルムのうち、先ずはLDPE製品全体とHDPEの一般フィルムの価格是正を先行させ、次いで、直近の価格更新時期が来年2月であるHDPE製ショッピングバッグの底上げを実現したいというところが多い。
 今回の製品値上げは、昨年秋から今年春までの間にポリエチレン各社が実施した樹脂値上げ分を製品価格に転嫁しようというもの。各社が目指している上げ幅は、フィルムメーカーの採算状況や品種、さらには取り引き数量の違い等によってかなり異なる。また、新価格への切り替えもメーカーによってばらつきがある。
 現在のところ、規格袋に代表されるいわゆる市況商品に属する品種の場合は比較的順調にユーザーとの交渉が進んでいる。最大1キログラム当り20円の値上げ要求が通っているケースもある。産業向けはそこまでいかず、せいぜい同10円が認められるところが出始めるにとどまっている。実施時期は、最も早いケースで11月20日からとなっている。各社とも、遅くとも12月21日出荷分からは新価格に切り替えたい意向である。