2013年05月28日
大手製薬27社の3月期、売上高8・9兆円、21社増益
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本製薬工業協会

日本製薬工業協会は27日、大手製薬メーカー27社の平成25年3月期決算の概況と平成26年3月期業績見通しを発表した。
27社の平成25年3月期決算は、売上高が8兆9007億円で前期比2220億円(2.6%)の増加で、20社が増収、7社が減収となった。

海外は、自社販売製品の売り上げ増に加え、前期比1837億円(5.8%)増の3兆3276億円、となり、海外売上高比率も37.4%で1.2ポイントの上昇となった。国内は、一部の主力品の伸長が売上増に貢献したものの、特許期間満了となった主力品や薬価改定などの影響もあり、382億円の増加(0.7%)にとどまった。

売上総利益は、売上原価率が34.0%で0.6ポイント上昇したが、前期比1.6%%の増益となった。

販売管理費は、前期に比べて4.3%増加した。これは、積極的な企業買収に加え、ライセンス導入契約などのR&D投資により、研究開発費が前期比3.9%増の561億円となったことなどによる。

この結果、営業利益は1兆1502億円で前期比8.1%の減益(増益15社、減益12社)、経常利益は1兆1689億円で同6.7%の減益(増益16社、減益11社)となった。営業利益率は1.5ポイント減の12.9%、経常利益率は1.3ポイント減の13.1%とやや低下した。

当期純益については、一時的な要因で法人税等が大きく減少、特別利益が増加したことにより、8328億円で同37.6%の増益(増益21社、減益6社)となった。

平成26年3月期業績見通し(中外製薬を除く26社ベース)は、売上高が9兆1018億円で前期実績比7.0%増、経常利益が1兆1792億円で同7.8%の増益、純利益は7762億円で同1.1%の減益を見込んでいる。