2013年05月30日
信越化学 放射線遮蔽シリコーンゴム開発、被災地支援へ
【カテゴリー】:新製品/新技術(経営)
【関連企業・団体】:信越化学工業
新開発の「ラディバリヤー」

信越化学工業は30日、被災地向けに放射線遮蔽液状シリコーンゴム「ラディバリヤー・シリーズ」を開発したと発表した。

液状シリコーンゴムに放射線遮蔽物を配合し、γ(ガンマ)線を減衰させる性能を持たせた。シリコーンゴムの持つ優れた耐久性、耐寒性、耐候性を生かして開発した。

福島第一原発での事故以来、同県を中心に放射性物質の除染作業が進められているが、住宅の屋根や床下など構造上除染が難しい個所も多く、周辺の空間線量が上昇する原因となっている。

同製品は放射性物質の除染が必要なこうした住宅や放射性物質保管施設などに使用することで、長期間での累積被ばく線量を大幅に減らすことができる。

同製品は、放射性物質の除染会社、EARTH社(本社:福島県郡山市、吉田信一郎社長)から要請により開発した。
低粘度で狭い隙間に流し込める「ラディバリヤー101」と、高粘度で垂直面などのシーリングに適した「同102」の2タイプがある。性能は大手ゼネコンや地方自治体と共同で検証済みでセシウムに対しては厚さ
3センチのシートで約70%の減衰率を示した。

販売窓口はEARTH社。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1369896826.doc