2013年06月19日
シンテック、塩ビ樹脂・モノマーなど大型投資決る
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:信越化学工業、シンテック
シンテック・プラクマン工場

信越化学工業は19日、米国シンテック社(金川千尋会長)がルイジアナ州アデイス(Addis)工場に塩ビ樹脂生産設備の設を決めたと発表した。

総工費5億ドル(約500億円)を投じて、塩ビ樹脂(PVC)年産32万トン、塩ビモノマー(VCM)同30万トン、電解設備(か性ソーダ)同20万トンの生産設備増強を行う。

シンテックは現在、フリーポート工場(テキサス州)に年産145万トン、アディス工場(ルイジアナ州)に同59万トン、プラクマン工場(ルイジアナ州)に同60万トン、合わせて264万トン(一部ポンド表示をトン換算したため合計数字が合致しない)の塩ビ樹脂生産設備を持っている。

このうちフリーポートとアディス工場はVCMを他社から調達して樹脂を生産し、プラクマン工場は電解など原料から一貫生産している。

今回の投資も電解設備とVCMはプラクマンでの増設となり、PVCはアディスでの増設と投資先が分かれるが、工場間の距離が近いのでとくに問題はないとしている。

米国ではようやく住宅市場が回復し、中南米も含めて塩ビ樹脂の需要が伸びてきた。
シェールガスの生産本格化によって、原料もさらに安価に入手できると判断し、大型投資に踏み切った。

完成は2015年の予定。シンテックのPVC生産能力は合計295万トン、信越化学としては日米欧合わせて415万トンの塩ビ樹脂生産設備を持つことになる。

ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1371633168.doc