2013年07月09日
三菱ケミカル・フォーラム「低炭素でなく“新炭素社会”を」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱ケミカルホールディングス

三菱ケミカルホールディングスは9日、「第6回THE KAITEKI FORUM」を東京・大手町の経団連会館で開催した。会場は約500人の聴講者で埋まり、熱心に聞き入った。

フォーラムでは、小林喜光・三菱ケミカルホールディングス社長が開会の挨拶で「これまでは、来賓の講演が中心だったが、今回はグループ企業の第一線で活躍する人の講演が大半になる」と語るとともに、「グループとしては低炭素ではなく、“新炭素社会”の構築を提言していきたい」と強調した。

基調講演は、竹村真一・京都造形芸術大学教授が「地球文明としての新炭素技術」をテーマに講演した。竹村教授は、「現在の地球環境は、生命と地球の共進化の結果であり、光合成などの炭素の魔法を軸とした、いわば地球価値創造の集積にほかならない」と強調した。また、「低炭素社会への違和感がある」と指摘し、「地球価値を創造する新炭素文明を迎えようとしている」と新炭素技術への期待感を語った。

このあと、大橋英彦・三菱レイヨン豊橋研究所複合材料開発センター長が「三菱レイヨンの炭素繊維コンポジット技術と事業戦略」、水無渉・三菱化学科学技術研究センターバイオ技術研究所GLが「バイオ技術によるKAITEKIへの挑戦」、三矢雄二・三菱樹脂AQSOA事業推進部長が「市場が動く!AQSOAビジネス」、川名真・三菱化学情報電子本部OPV事業推進室室長が「1mm厚の薄板が光る新しい照明:有機EL照明の現状と将来」、山岡弘明・三菱化学理事情報電子本部OPV事業推進室長が「有機薄膜太陽電池の開発と今後の展開」をテーマに、それぞれ講演した。

講演終了後に、講師を交えて懇親会を開催した。