2013年07月24日
三菱化学、韓国でイオン交換樹脂事業化 三養社と合弁
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

三菱化学と韓国・三養社(本社:ソウル市)は24日、共同でイオン交換樹脂の製造合弁会社を韓国内に設立することで基本合意したと発表した。今後、詳細条件を詰める。

イオン交換樹脂は、溶液中のさまざまな物質(イオン)を分離・精製することのできる樹脂で、化学品の製造プラントや発電所のボイラー用水処理、超純水の製造、食品・医薬品の精製用などに用いられる。

合弁会社は2013年12月設立の予定。資本金320億ウオン(約27億円)で両社の対等出資。
2015年5月の稼動開始を目標に投資額960億ウオン(約81億円)で韓国群山自由貿易区に年産2万立方メートルの製造設備を建設する計画。

三菱化学としては福岡県:黒崎事業所(13,000立方メートル/年)、イタリア:レジンディオン社(100立方メートル/年)、台湾:太洋化成(3,500立方メートル/年)に次ぐ、世界4番目の製造拠点となり、アジアにおけるトップサプライヤー地位をさらに固める。

【新社の概要】
◇社名 Samyang Fine Technology Corporation(三養ファインテクノロジー株式会社(仮称))
◇所在地  韓国群山自由貿易区
◇資本金  320 億ウォン(約27 億円)
◇株主  三菱化学 50% 三養社 50%
◇投資額  960億ウォン(約81億円)
◇設立日  2013年12月予定
◇工場生産能力  均一粒径イオン交換樹脂:20,000立方メートル/年
◇着工  2014 年1 月予定
◇製造開始  2015年5月予定

<用語の解説>
■イオン交換樹脂について :
直径200~1200ミクロンの微細粒子で、溶液中のイオンを分離する機能を持っており、溶液中の不純物の吸着・除去や、溶液中の有用な微量物質の吸着・捕集に用いられる。主な用途は一般水処理(ボイラー用水などの脱塩)、糖液の脱色、アミノ酸などの有用成分の分離・精製、超純水の造水、食品・医薬品の精製など。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1374635524.pdf