2000年11月27日
旭有機材、鋳物用「RCS」1日から値上げ
原料価格上昇、企業努力で吸収に限界
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:旭有機材

 旭有機材工業は27日、自動車エンジンなどの鋳造用に使用される「RCS」(レジンコーデットサンド)の販売価格を12月1日出荷分からトン当たり1,500~2,000円幅で引き上げることを決め、ユーザー筋と交渉に入ったと発表した。
 鋳型材料の「RCS」は、硅砂にフェノールレジンをコーティングしたもので、主として自動車エンジンなど複雑な形状をした鋳造用に使用されるが、原料フェノールレジンの値上がりにより製品価格に転嫁せざるを得なくなったとしている。
 一方、フェノールレジンは原料フェノールやメタノール、ホルマリンなどの価格上昇が相次いでいる。このためフェノールレジンのメーカーである同社は、フェノールレジン価格も12月1日出荷分からキログラム当たり42~43円幅で値上げする。
 同社はRCSについて、製造工程の合理化や輸送費などのコスト削減に努力してきたが、RCS市況は低迷を続けており、現在の価格水準では原料価格アップ分が吸収できる限界を超えているとしている。