2013年08月28日
JXエネ、鹿島製油所に溶剤脱れき装置と発電設備を設置
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:鹿島石油、JX日鉱日石エネルギー

JX日鉱日石エネルギーは28日、鹿島石油・鹿島製油所(高須伸二所長)の競争力強化を図るため、溶剤脱れき装置(SDA装置)を新設するとともに鹿島北共同発電内の発電設備を改造し売電量を拡大すると発表した。投資額は付帯設備費も含めて約250億円。

脱れき装置は日産1.8万バレル能力。石油精製過程で生成する重質油を「脱れき油」と、超重質残渣油「SDAピッチ」に分離する。「脱れき油」は軽油や石油化学原料となり、「SDAピッチ」はボイラおよびタービン発電設備で燃焼して、新電力(PPS)事業用電力に変換する。

ボイラ・タービン発電設備は鹿島北共同発電から現在休止中の3号ボイラ・タービン設備を取得し改造する。
PPSとは、一般電気事業者(東京電力など)が有する電線網を通じて50KW以上(小売自由化部門)の需要家に電力供給を行う事業者のことで、鹿島石油はすでに同事業に進出済み。今回の北共からの3号ボイラ発電設備取得により、さらに10万KWの売電量拡大を図る。

JXエネでは、需要減退により余剰となる重質油を、より付加価値の高い製品にシフトすることでグループの製造体制を再構築し、競争力強化を図る計画。2015年度中の完成をめざす。

鹿島石油は同計画の実行に当たり、2013年10月1日付で鹿島製油所にプロジェクト推進組織「建設プロジェクトグループ」を設置する。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/search.php?RCODE=13104