2014年04月25日
住友化学、LIB用セパレータ能力 2.3倍に拡大
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学

住友化学は25日、大江工場(愛媛県新居浜市)のリチウムイオン二次電池(LIB)用セパレータ「ペルヴィオ」(商品名)の生産能力を、2014年春に現在の約1.7倍、秋には1.9倍に順次引き上げ、2015年春には約2.3倍に拡大すると発表した。約50億円をかけて15年春には生産能力を1億1000万平方メートルに増やす予定だ。

「ペルヴィオ」は、アラミド樹脂などの耐熱層とポリオレフィン基材を組み合わて製造する。2006年に同工場で生産を開始し、市場開拓してきた実績を持つ。LIBはノートパソコンやスマートフォン用に続き電気自動車(EV)向けに需要の拡大が見込まれている。

住友化学の国内供給先は現在、パナソニック製電池向けが中心だが、パナソニックが米国の自動車メーカー、テスラ・モーターズのEV用にLIBを供給することが、今回の「ペルヴィオ」増産につながった。
テスラはすでに高級EV セダン「モデルS」にLIBを搭載しているが、さらに新型EVを開発中という。

リチウムイオン二次電池は、高容量化と同時に安全性の確保が重要テーマだが、「ペルヴィオ」は部材面からそれらの課題に応えた。同社の生産能力1億1000万平方メートルは、EV1台当たりのサイズにもよるが、10万台以上のEVに使用される量になるという。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1398397992.pdf