2000年11月09日
アジアのエチレン・スポット価格が再度急落
丸善石化は輸出引き合い見合わせ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:丸善石油化学、エクソンモービル

 石化業界筋によると、ここへきてアジアのエチレン・スポット価格が再び急落、トン当たりCFR510~520ドルと、10月末の580~600ドルに比べ、一挙に80ドル前後値下がりした。
 欧州スポット相場も10月末現在のCIFポンド当たり33~34セントから、11月初には31セント台、米USガルフもポンド26セント台は維持しているもののやはり基調は弱含みという。
 原因としては、(1)誘導品メーカーの間で製品市況の悪化から減産をはじめたところが出はじめた、(2)サウジのFPCに続いて、シンガポールに建設中だった、エクソンモービルの大型エチレンプラントが来月操業に入る、(3)中国の引き合いが弱く、一部に余剰感からオレフィンの安値輸出の動きがみられる、などが考えられるという。
 このため今年に入って約10万トンのエチレンを東南アジア向けに輸出してきた丸善石油化学は、採算見通しが立ちにくくなったと、当面、コントラクトものを除きスポットの引き合いには応じない方針だ。