2014年06月26日
帝人、英社とADA欠損症治療剤の開発・販売契約
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:帝人、帝人ファーマ

帝人は26日、英国の製薬メーカーであるシグマ・タウ・ファルマ(シグマタウ社)との間で、シグマタウ社が創製したADA欠損症治療剤「EZN-2279」の日本における独占的開発・販売契約を締結したと発表した。
同契約に基づき、今後は帝人ファーマ(本社・東京都千代田区、宇野洋社長)が日本での開発を担当する。

ADA欠損症は、遺伝子の変異が原因でADA(アデノシンデアミナーゼ)という酵素を産生できなくなり、血液中のリンパ球が減少して感染症を発症しやすくなる疾病で、重症免疫不全や成長障害などを起こす。
発症頻度は20万-100万人に1人とされ、公費負担対象の難病に指定されている。

同治療剤は、ADAを補充することで患者のリンパ球減少を抑える注射剤で、承認されると日本初のADA酵素補充療法薬剤となる。すでに欧米で使用されているADAの遺伝子組換え製品で、現在、米国ではシグマタウ社が開発中。
日本では、帝人ファーマが開発を進め、2014年度中には国内第3相臨床試験を開始する予定だ。