2014年08月29日
三菱レイヨン、MMAモノマー・MAAを再値上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

三菱レイヨンは29日、需給タイト化が続くMMA(メチルメタクリレート)モノマー、MAA(メタクリル酸)及びメタクリル酸エステル類(BMA・IBMA)について、9月16日出荷分から値上げすることにし各需要家と交渉に入ったと発表した。

値上げ幅は、MMAモノマー及びMAAは国内向け1キログラム当たり15円、輸出1トン当たり150USドル。メタクリル酸エステル類は国内向け1キログラム当たり15円以上、輸出は1トン当たり150USドル以上の幅で値上げする。

同社今年1月末、原料ナフサ価格の高騰から1キログラム当たり12円の値上げを実施したが、今回の値上げは国際需給のタイト化を背景にした安定供給体制の維持が理由となる。需給要因で値上げするのは4年ぶり。

需給タイト化の要因は、今後、三菱レが大竹工場で45日間のプラント定修を実施するのをはじめ、旭化成、三菱ガス化学など各社の定修計画が相次いでいる。

このため、MMAの在庫水準は、通常2万トン規模で需給がタイト化するが、現在すでに1.5万トン程度まで低下しており、相次ぐ定修で在庫水準はさらに1万トンレベルまで低下するとの見方も出ている。米国や欧州でも定修計画が相次いでいるため、アジアでのタイト感はさらに強まるとみられる。