2014年09月04日
同志社大、革新的なレアメタル製造技術事業化に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:なし

科学技術振興機構(JST)は4日、同志社大学がJST研究成果展開事業スーパークラスタープログラムにおいて、レアメタルやベースメタルの製造方法として、省電力と低環境負荷を同時に実現できる革新的な電解採取法を開発し、その核となる電解採取用陽極の事業化と電解採取プラントでの実用化に成功したと発表した。

レアメタルやベースメタルは、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池のほか、SiCなどのパワーデバイスが利用される電化製品や電気自動車、送電システムなどに幅広く利用されている。だが、これらの金属は鉱石中に含まれており、取り出すために電解採取法による製造が行われてきた。しかしこの方法は、大電力を消費し、電解を行う際に金属汚泥が発生する問題を抱えていた。

同志社大では、この課題を解決する新たな材料として、熱分解法により触媒活性の高い酸化物ナ粒子を触媒活性の低い非晶質酸化物中に期に均一に分散したハイブリッド構造を有する触媒の開発に世界で初めて成功し、この触媒を備えた新たな電極採取用電極とこれを用いる電解採取法に関する特許を国内外で取得した。

さらに、これらの特許を米国のOutotec USA社にライセンシングし、実際の電解採取プラントに用いるメートルサイズの陽極の製造を行うとともに、その評価を様々な電解採取プラントで行ってきた。その結果、従来に対して最大で36%の電力削減が可能であるとともに、金属汚泥が抑制されることを実証し、同社のメキシコにおける銅電解採取プラント(年産3万トン)への導入に成功した。

現在、世界12カ国で電解採取用陽極および電解採取法への全面転換が進められている。これまでの金属製造プロセスを一新する技術として注目されている。