2015年02月06日
三菱レイヨンの炭素繊維 エアバス新型エンジンに採用
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

三菱レイヨンは5日、同社のPAN系中弾性グレード炭素繊維が、欧州の航空機メーカー・エアバス社(本社:フランス)の新型機「A320neo」用新型エンジンPW1100G-JMのファン構造部材に採用されると発表した。
民間航空機用エンジンの構造案内翼に炭素繊維が使われるのは世界で初めて。

PW1100G-JMは、米国のPratt&Whitney,、ドイツのMTU Aero Engines、日本航空機エンジン協会(JAEC)の3者で共同開発する低燃費、低公害、低騒音を実現した民間航空機エンジン。

JAECの主要メンバーであるIHIが三菱レイヨンの中弾性グレード炭素繊維を採用し、エンジン前部から空気を取り込むファン内部に配置された構造案内翼を世界で初めて複合材料化した。

従来使われたチタンやアルミを軽くて強度のある炭素繊維強化樹脂(CFRP)複合材料に置き換えることで、鳥衝突にも耐える強度を保ちながらエンジンを大口径化し、エンジンの軽量化と燃費改善に大きく貢献する。
三菱レイヨンは、豊橋事業所内に有する生産設備を活用し、急激な立ち上がりが計画されているPW1100G-JM向け炭素繊維の製造に対応していく方針だ。