2015年04月28日
信越化学・ 増収益、純利益1286億円 13%増
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:信越化学工業

信越化学工業が28日発表した2015年3月期連結決算は前期比増収増益で、最終利益は13.2%増の1,286億円だった。
米国シンテックが住宅市場に回復が見られた米国内の需要を取り込み、輸出市場開拓にも注力して業績は底堅く推移した。シリコーン、セルロース誘導体、半導体シリコンなどの事業も堅調だった。
配当金は前期に続き中間、期末とも1株当たり50円、年間配当100円。

森俊三社長は「塩ビ樹脂部門は原料価格上昇の影響を受けたが、米国シンテックの増益に支えられた形だった。塩ビ樹脂部門の営業利益502億円は、大半がシンテックがもたらした」、「シンテックの経常利益は490億円で、売上高利益率は16%に達した。汎用化学品としては極めて高水準といえる」と語った。

金川千尋会長は今後のシンテックの経営見通しについて、「国際的に見て、塩ビ樹脂の能力増強の動きがみられない。しかも、新興国での堅調な需要増があるため、価格もしっかりしており、底堅い動きで推移するとみている」とコメントした。また配当金100円水準については「化学会社で配当100円を実施しているところはほとんどないと思う。それだけ評価されると思う」と感想を述べた。

【信越化学・15年3月期・通期(連結)業績】単位:百万円 ( )対前期増減率%
◇売上高    1,255,543(7.7)
◇営業利益    185,329(6.6)
◇経常利益    198,025(9.6)
◇当期純利益   128,606(13.2)
◇1株当たり純利益 302.05円(267.20円)