2015年06月22日
京都大、メタノールから水素生成の新触媒開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
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京都大学大学院人間・環境学研究科の藤田健一教授らの研究グループは、水素を生成する過程で起こる脱水素化反応で高い働きを示す、新規水溶性イリジウム錯体触媒を開発したと発表した。従来より穏やかな条件下で効率的にメタノールから水素をつくり出すことができる。低炭素社会の発展に役立つとしている。

現在、水素は主に天然ガスやナフサ、メタノールなどを原料として、不均一系触媒を利用して製造しているが、炭化水素原料の場合700℃以上、メタノールの場合でも200℃以上の高温反応条件を必要となっている。ごく細菌、均一系金属錯体触媒を用い、100℃以下の温和な条件下で水素を生成する反応が一部研究グループから報告されているが、極めて高濃度の塩基性(8.0モル/リットル)条件が必要などの課題があった。

藤田教授らの研究グループはこのほど、新規開発したアニオン性の水溶液イリジウム錯体触媒を用いて、メタノール水溶液からの効果的な水素生成を、温和で望ましい条件下で達成することに成功した。
従来法に比べて格段に希薄な(石鹸のアルカリ性程度)塩基濃度で余分な有機溶媒が不要、還流温度88℃で生成できることを確認した。

今後、低炭素社会への移行が進む中、水素製造の基盤技術開発は不可欠。同研究成果がもたらす波及効果は多岐にわたり、例えば、小規模なオンサイト型水素製造などに活かすこともできると期待している。