2015年06月29日
東洋紡、結核の病原因子を個別に検出する試薬開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東洋紡

東洋紡は29日、2010年から販売してきた、結核菌と非結核性抗酸菌が検出できる試薬「ジーンキューブMAC」と関連して、非結核性抗酸菌として検出されるものの約80%を占める2種の抗酸菌、マイコバクテリウム アビウムと、マイコバクテリウム イントラセルラーを個別に検出できる新たな試薬「ジーンキューブMAI」を開発、7月から販売開始すると発表した。

結核の病原因子は、結核菌と非結核性抗酸菌に分けられ、さらに非結核性抗酸菌はアビウムとイントラセルラー、その他抗酸菌に分類される。臨床現場から検出されるものの約80%を占める2種の抗酸菌(アビウムとイントラセルラー)は、有効な治療薬が異なるため、より効果的な治療を行うためには、病原因子がどちらの抗酸菌であるかを特定する必要がある。

今回開発した試薬「ジーンキューブMAI」は、この2種の抗酸菌を個別に検出し、病原因子の特定を可能にする新しい試薬。同社は当面、国内の大学病院や国公立病院など国内の病院向けに販売していくが、今後は海外での承認手続きを進める。2017年度に10億円の売り上げを目指す。