2015年09月11日
凸版印刷、絵柄の出る 湿度応答性フィルム開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:凸版印刷

凸版印刷は11日、透明なフィルが湿度に反応して絵柄を浮き出す、日本初の湿度応答性カラーフィルムを開発したと発表した。人の呼気や周囲の湿度に反応する。偽造防止やプロモーションツールに活用される製品として2017年3月の実用化をめざす。

独自の多層膜形成技術と、湿度に反応して体積が変化(膨潤および収縮)する湿度応答性材料を活用した。フィルムは屈折率が異なる2種類の膜の多層構造となっている。フィルム内の絵柄となる部分の多層の表面から発生する反射光同士が重なり合うことで、絵柄を浮き出すことが可能となった。

また、これまでの表面加工技術の経験と微細加工技術を活用して湿度による膜の体積変化を制御し、特定の色となる波長を強め合うことでカラー表示を実現した。

詳細は9月15日~17日、東北大学川内キャンパス(仙台市)で開催される、高分子学会主催の「第64回高分子討論会」で発表する。