2000年10月06日
住友化学、SMの価格フォーミュラのさらなる定着目指し交渉開始
すでに国内取り引きの7割以上で普及
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学工業は、SM(スチレンモノマー)の価格交渉について、2年ほど前から原料コストや海外市況をベースとしたいわゆるフォーミュラによる価格先決めの普及に注力しているが、今回の湾岸戦争時にも匹敵する状況において、さらなる定着を目指し、今週からユーザーに対し説明を開始している。
 同社は、輸出を除いた国内の取り引きについて、約2年前から、関連会社だけでなく大手ユーザーなどを中心に、それぞれ原料コストや海外市況などを考慮したフォーミュラによって価格を決定すべく、交渉を進めてきた。現在では、国内取り引きの70%以上がこの方法で取り引きを行うようになっているが、この2年間、目立ったトラブルもなく、順調であるという。
 こうしたことから今回、残る3割の取り引きについても、フォーミュラによる先決めを定着させるべく、今週から交渉をスタートさせた。これら3割の取り引きには中小口のユーザーも多く、今回の交渉中に全ての取り引きが新方式に移行するのは困難な見通しであるが、従来通りの価格交渉でもフォーミュラによって価格を決めた場合でも、現在国内のSMメーカー各社が進めている価格交渉と同様、キログラム当たり10円程度の値上げとなる見通しで、10日出荷分から適用される。
 同社では、今後も新方式の定着に努力し、価格交渉の長期化を回避していきたいとしている。