2000年10月05日
宇部興産、田辺製薬とのアレルギー性鼻炎治療剤を共同開発
宇部興産初の自社開発医薬品/田辺製薬が12日に新発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:宇部興産、田辺製薬

 田辺製薬と宇部興産は5日、両社で開発した医家向けアレルギー性鼻炎治療剤「タリオン錠」(一般名:ベシル酸ポタスチン)を12日に新発売する、と発表した。
 タリオン錠は、宇部興産の合成展開により見出され、両社で共同開発した第二世代の抗ヒスタミン剤で、宇部興産としては初の自社開発医薬品となる。アレルギー性鼻炎の三大症状であるくしゃみ、鼻水、鼻づまりを早期に改善するもので、抗ヒスタミン作用に加え、好酸球(白血球の一種)の炎症部位への移行を抑制する作用を有するため、特に鼻づまりに対して高い効果を発揮する。また、脳への移行性が少ないため、眠気の副作用が少ないことも特徴。
 宇部興産はこれを第一弾として、今後も新規医薬品を創製、他社医薬品の受託製造とあわせて医薬事業を推進していく考え。
 なお、タリオン錠は、慢性じんましんなどの皮膚科領域についても臨床試験(フェーズIII)を進行中で、早期の効能追加を目指している。