2000年10月05日
丸善石化、トルエン、キシレン5次値上げも決着へ
キロ12円、原料高、需給タイト需要家側も理解
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:日鉱石油化学、丸善石油化学

 丸善石油化学は、ナフサ価格の上昇に伴い、溶剤向けトルエン、キシレンの値上げを実施してきたが、10月以降分として打ち出していた第5次のキロ12円値上げも、ユーザーの理解を得つつあり、月内には決着の見通しとなった。
 同社はナフサ価格が急騰を見せた1999年2Q(4~6月)に第1次値上げを実施して以来、ナフサ価格に連動する形でほぼ期ごとに値上げを打ち出し、需要家側と交渉してきた。
 トルエン市場は1997年に三菱石油(現日石三菱)が水島に20万トンの大型不均化装置を完成、その後も日鉱石油化学、九州石油などが相次いで不均化装置を完成して以来、不足状態が続き、このため一部韓国からの輸入に頼っているが、韓国品も値上げ基調にあり、採算がとり難くなっている。
 同社では10~12月はナフサ価格が2万6,000円以上とさらに上昇することは確実とみて、ユーザー各社と第5次修正交渉を行っていた。一時は抵抗もあったが、既に浸透し始めており、月内には全面決着が図られそうだとしている。