2000年09月26日
シックハウス対策で5省庁がそれぞれ予算要求
化学物質の健康影響研究や多機能ボードの開発等を計画
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:なし

 厚生、通産、農水、労働、建設の各省はそれぞれシックハウス(室内空気汚染)問題に関する来年度の行政施策をまとめ、大蔵省に概要を説明するとともに必要予算を要求した。
 各省が今回まとめた来年度のシックハウス対策は、それぞれの省が本来持つ機能や役割を色濃く反映した内容のものとなっている。 例えば厚生省では(1)室内空気中の化学物質による健康影響等に関する研究(2)建材等から放散される化学物質の室内濃度指針値および標準的測定法の策定(3)外来における検査体制や入院して検査できる病室等の整備--などを計画しており、一方の通産省では、(1)ホルムアルデヒド及びVOC(揮発性有機化合物)の吸脱着・分解による自然換気機能を有し、リサイクル可能な内装下地材(多機能ボード)の開発(2)ホルムアルデヒド及びVOCを放出せず、かつ原料として建築解体木材を用いた木質ボード製造技術の研究開発--などを重要テーマに掲げている。厚生省の要求予算額は10億円、通産省の要求額は約2億8,200万円。
 農水省の施策は(1)木材利用の革新的な新技術・新商品の開発(2)低ホルムアルデヒド化やホルムアルデヒドを放散しない合板等の製造施設整備の支援(利子助成)--等となっている。また労働省では、化学物質の複合暴露に関する実態調査と疫学調査を実施するとともに相談窓口の開設や測定分析体制の整備に取り組んでいくことにしている。農水省では6億3,800万円の関連予算枠から必要分を確保していく計画。労働省の要求予算は9,300万円である。
 さらに建設省では、(1)空気汚染の発生原因や発生メカニズム等を明らかにし、建築設計的な配慮による汚染発生の効率的な抑制を実現するとともに、より明確で精度の高い表示方法の整備を図ること(2)換気設備の設置を行う住宅に対する割増融資制度を創設すること--などの施策を進めていくことにしている。建設省の要求予算は7億8,300万円である。