2016年03月02日
住友化学・新中計 戦略的M&Aに3000億円
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学
十倉雅和社長

住友化学の十倉雅和社長は2日、2016~18年度の中期経営計画を発表した。
「Change and Innovation/Create New Value」をスローガンに掲げ、「技術を基盤に新しい価値の創造に挑戦する」「強固な財務基盤をベースに攻めの経営に取り組む」など、強い技術力と財務基盤を基本に攻めの姿勢を貫く考えを鮮明にした。

経営目標として、計画最終年度の2018年度には、売上高2兆5400億円(15年度予想2兆2500億円)、営業利益2000億円(1550億円)、経常利益2100億円(1700億円)、純利益1100億円(800億円)達成を目指す。
数値目標として18年度ROE12%(15年度予想10%)、ROI7%(5%)、
D/Eレシオ0.6~0.7倍(0.7倍)を実現する。

これらの目標を達成するために、事業ポートフォリオを高度化する。「環境・エネルギー」「ICT」「ライフサイエンス」を中心とした“技術”で勝負できる事業分野に経営資源を投入する。営業利益に占めるスペシャリティケミカルの構成比は、2006年度72%、15年度予想85%だが、18年度には90%に拡大させる。逆に、バルクケミカルの利益構成比は06年度の28%から15年度15%、18年度は10%とし、その分スペシャリティ領域の利益を拡大する。

新中計3年間の設備投資額は、4000ー7000億円とする計画(うち3000億円は戦略的M&A投資)で、スペシャリティケミカルが全体の7ー8割、バルクは1割程度とする方針。研究開発費も3年間で5000億円を計画しているが、その9割はスペシャリティ分野に投入する考えだ。。