2016年03月11日

ロシュ診断薬会社、血中濃度測定試薬発売

【カテゴリー】：ファインケミカル 【関連企業・団体】：ロシュ・ダイアグノスティックス

スイス・ロシュの診断薬部門で日本法人のロシュ・ダイアグノスティックス（本社：東京都港区、小笠原信社長）は11日、全血中の血中薬物エベロリムス（mTOR阻害薬）を測定する「エクルーシス試薬エベロリスム」を3月14日に発売すると発表した。 エベロリムスは、免疫抑制剤の一種で腎臓や心臓の移殖手術後に移植臓器への拒絶反応を抑制するために投与される。臓器移植後だけでなくネフローゼ症候群や膠原病などの自己免疫疾患の治療にも用いられる。 免疫抑制剤は、治療に有効な最小有効量と最大耐用量の幅と副作用発現域が近接しており、薬効などにも個人差があるため、投与の際には継続して血中濃度測定する治療薬物モニタリングが重要となる。 同社は今回、「エクルーシス試薬エベロリスム」がラインナップに加わることで、血中濃度濃度のモニタリングが必要な主な免疫抑制剤について、同一検体、同一機器での検査が可能になるとしている。高感度・広範囲での測定が可能、前処理工程で使用する溶液が1種類で済むため効率的、電気化学発光免疫測定法（ECLIA）により18分で自動測定できる、などの特徴がある。希望販売価格は、100テスト用140,000円（税抜き）