2016年03月31日
ダイセルポリマー、エンプラPPS、PEEKを長繊維化
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ダイセルポリマー

ダイセルポリマー(本社:東京都港区、八木幹夫社長)は31日、長繊維強化樹脂「プラストロン」に、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂をベースとした新規スーパーエンプラとして2グレードを開発したため、ラインナップに追加すると発表した。

長繊維強化樹脂は、熱可塑性樹脂の中で最も高い機械強度を有する。耐熱性や耐薬品性に優れたPPS樹脂やPEEK樹脂を長繊維化することで、従来弱点とされてきた機械的強度を向上させ、新たな用途拡大につなげる。

■PPS樹脂は、耐熱性や耐薬品性に優れ難燃性も兼ね備えた代表的なスーパーエンプラで、携帯電話やノートパソコンなどの電子・電気分野を中心に成長を続けている。今回、これを長繊維強化することで機械強度や耐久性を大きく向上させ、金属代替樹脂としての可能性を拡げる。また、耐圧性や耐薬品性が求められる水道配管、建材など新規分野の開拓を加速する。

■PEEK樹脂は、射出成形が可能で、金型内で結晶化するため寸法精度が高く耐熱性や耐薬品性、摺動性に優れるなどの特長を持つ。これを長繊維樹脂化することで、自動車のエンジン内部や駆動系部品、航空機部品などへの展開を図る。また、自社開発したレーザーによる金属/樹脂接合技術「DLAMP(ディーランプ)」との併用により、これまで樹脂単体では困難だった金属部品の樹脂化領域を拡大していく方針だ。

ベース樹脂は、PPSをポリプラスチックス、PEEKはダイセル・エボニックから供給を受ける。
これらの開発品は、4月6日~8日 東京ビッグサイトで開催される「高機能プラスチック展」に出展する。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1459401899.doc