2016年05月16日
三菱レ、MMAモノマー、エステル類25日から値上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三菱樹脂

三菱レイヨンは16日、メチルメタクリレート(MMA)モノマー、メタクリル酸(MAA)およびメタクリルエステル類の国内価格を5月25日出荷分から値上げするため需要家筋との交渉に入ったと発表した。

同社は今年3月に輸出価格を引き上げたが、国内価格の引き上げは2014年秋以来約1年半ぶりとなる。この分野では同社がトップメーカーで、今後同業他社が追随値上げする可能性がある。

今回の値上げ幅は、MMAモノマーとMAAが1キログラム当たり15円、メタクリル酸エステル類(ブチルメタクリレート=BMA、イソブチルメタクリレート=IBMA)は同15円以上それぞれ引き上げる。

これまでの国内価格の改定は、国産ナフサ価格の上昇などによるコストアップ要因への対応として行われてきたが、今回はアジアの需要が着実に回復し、加えて5月以降秋ごろまで連続的にプラントの定期修理が計画され、需給タイト化が見込まれること、欧米で需要が堅調に伸び、アジア市場に流入する状況にないこと、アジア市況が1トン当たり150ドル以上上昇していることなどから収益改善への市場環境が整ったと判断し、値上げ実施に踏み切った。