2016年05月31日
農研機構、食味に優れる夏そば新品種を開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:農林水産省

農業・食品産業技術組合研究機構(農研機構)北陸研究センターは、夏から初秋に新そばとして提供できる食味の良い新品種「なつみ」を開発・育成したと発表した。夏そばは、そば需要の多い夏から初秋にかけて新そばを提供できるため高い需要はあるが、秋そばに比べて食味が劣り生産性が低いことから、栽培が限られていた。

開発した「なつみ」は、熊本県では夏型の「キタワセソバ」に比べ食味に優れ、また、新潟県では「キタワセソバ」より製麺性(麺帯形成性)に優れると評価されている。特性は「しなの夏そば」に比べて、草丈が高く、主茎節数、1株花房数がやや多く、子実重、千粒重はやや少なく、容積重はやや重くなっており、製粉歩留りは同程度で、ルチン含量は多くなっていることである。

開発した新品種が、熊本県阿蘇、新潟県佐渡の両地域に導入され、夏そばの生産拡大を通じて地域の農業生産の拡大、新たな観光資源としての活用が期待される。