2016年06月20日
田辺三菱、日本発筋萎縮治療薬を米FDAに申請
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:田辺三菱製薬

田辺三菱製薬は20日、筋委縮性側索硬化症(ALS)の機能障害進行を抑制する治療薬(一般名:エダラボン、日本製品名:ラジカット)の販売承認を米FDAに申請したと発表した。日本で行った臨床試験のデータを基にしており、承認されれば、米国で約20年ぶりの新しいALS治療薬となる。

ALSは、運動神経が選択的に変性・脱落し、全身の筋力低下と筋萎縮が生じる原因不明の神経疾患で、発症率は10万人に2人とみられている。

同薬は、田辺三菱が創製したフリーラジカル消去剤(脳保護剤)で、世界に1種類しかない。同社は日本で臨床試験を実施し、2015年6月に日本で承認された。現在約1500人のALS患者の治療に用いられている。米国でのALS患者数は3万人程度とみられている。FDA承認を得た場合は、MIファーマアメリカが米国で販売する予定である。