2016年06月22日
武田薬品、米TBアライアンスと結核治療薬共同開発へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:武田薬品工業

武田薬品工業は22日、米国TBアライアンス(本部・ニューヨーク)との間で、結核の革新的な治療薬の開発に向け、新たな研究プログラム「リード化合物探索プログラム」に共同で取り組む契約を締結したと発表した。この共同研究は、感染症の治療に必要とされる医薬品・ワクチン・診断薬の研究開発の促進を目的とするグローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)の助成案件に選定されている。

TBアライアンスと武田薬品は、2013年6月に武田薬品が所有する2万種類の化合物ライブラリーの中から、結核の新規治療薬開発へとつながる特性を持つ候補化合物を特定する「ハイスループットスクリーニングプログラム」を開始した。今回の「リード化合物探索プログラム」は、その「ハイスループットスクリーニングプログラム」において選定されたヒット化合物をもとに進められるもので、いずれもGHIT Fundの助成案件に選定されている。

今回の提携は、結核治療薬の開発パイプライン拡充に向けたTBアライアンスの取り組みをさらに強化するものである。また、武田薬品は、オンコロジー(がん)領域、消化器系領域、中枢神経系領域を研究開発の重点領域としているが、今回の提携は感染症に対してこれまでの創薬技術を活用できるという点で、武田薬品における社会的責任の観点からも非常に重要な提携である、としている。