2016年08月04日
東洋紡「ザイロン」、ヤマハがスピーカーに採用
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東洋紡

東洋紡は4日、同社が開発したスーパー繊維のPBO繊維「ザイロン」が楽器を製造するヤマハ(本社:浜松市)のフラッグシップ機であるスピーカー「NS-5000」の振動板に採用されたと発表した。
「ザイロン」は、高強度、高弾性率、高耐熱性などの特徴を持つスーパー繊維で、これまでは消防服や安全手袋などの産業資材やスポーツ分野を中心に使用されてきた。

一方、スピーカーの振動板材料には、比弾性率と内部損失といった物性が重要となる。比弾性値が高いと、材料中の音が伝わる速度が速くなる。内部損失が大きいと振動が吸収され減衰する速度が速くなる。これまで振動板材料にはアラミドや炭素繊維が多く使用されてきたが、「ザイロン」はアラミド繊維の2倍の比弾性率を持ち、炭素繊維よりも大きな内部損失を併せ持っている。
音色や音速を伝える上で優れ、厳密な音の再現力を有する、などの点が評価された。


ニュースリリース参照
http://www.toyobo.co.jp/news/pdf/2016/08/press622.pdf