2016年08月09日
理研、阪大など「京」使いゲリラ豪雨予測手法
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:理化学研究所、大阪大学

理化学研究所は9日、情報通信機構、大阪大学、科学技術振興機構(JST)が共同で、スーパーパソコン「京」と最新鋭気象レーダーを活かした「ゲリラ豪雨予測手法」を開発したと発表した。

スパコンを使った天気予報シミュレーションは、通常1kmより粗い解像度で、1時間ごとに新しい観測データを取り込んで更新する。しかし、ゲリラ豪雨の場合、わずか数分の間に積乱雲が急激に発生・発達するため、1時間の更新間隔では予測が困難だった。またゲリラ豪雨を引き起こす積乱雲を十分に解像できなかった。

共同研究グループは、今回、理研の「京」と、情報通信機構と阪大らが開発した最新鋭のフェーズドアレイ気象レーダーの双方から得られる高速・膨大なデータを組み合わせた。これにより解像度100mで30秒ごとに新しい観測データを取り込んで更新する天気予報シミュレーションを実現し、ゲリラ豪雨の動きを詳細に再現することに成功した。この技術を生かすことで、将来、高速かつ高精細な天気予報が可能となることが期待できる。