2016年09月13日
大日印刷、テンプレート高精度つなぎ合わせ技術開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:大日本印刷

大日本印刷は13日、ナノ単位で転写する「ナノインプリント」用の複数のテンプレートを高い精度でつなき合わせ、大面積対応部材の量産を可能にする、画期的な“つなぎ合わせ技術”を世界で初めて開発したと発表した。

「ナノインプリント」とは、基材上の樹脂などに金型を圧着して、ナノ単位のパターンを安定的に転写する微細加工技術のこと。ディスプレイや光学製品用部材では超微細化が進み、ナノレベルのナノインプリントに対しても大面積化への要望が高まっている。これまで数十nm単位のパターンによる超微細加工は半導体製品用フォトマスクなどにしてもサイズが15センチ角程度に限られるため、大面積化するためにはテンプレートをつなぎ合わせる必要があった。だがこの場合、つなぎ目部分に段差が生じる課題があった。

同社は半導体用フォトマスクなどの開発実績を生かし、ナノレベルの超微細な凹凸のパターンを持つテンプレートを高い精度でつなぎ合わせる技術を確立した。従来のテンプレートのつなぎ目で生じていた数十nmの段差をなくすことに成功した。ディスプレイ部材などさまざまな部材に適用できる。

今後、「DIPナノインプリントソリューション」として積極的に販売展開する。
2018~20年度の3年間の累計で600億円の売上を目指す。