2016年09月20日
三菱レイヨン、デンマークで風力発電翼 合弁事業化
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

三菱レイヨンは20日、デンマークのFiberline社(本社・ミゼルファート市)との間で、風力発電翼(ブレード)向け炭素繊維複合材料積層板(コンポジットラミネート)の製造販売を行う合弁会社を今年10月に設立すと発表した。

新会社は本社をデンマークのミゼルファート市に置き、資本金23百万ユーロ。出資比率は、Fiberline社51%、三菱レイヨン49%。Fiberline社は、デンマークを拠点としたコンポジットメーカーで、とくに風車発電翼向けでは大型化を可能にする引抜製法という製造技術をもつトップメーカー。新会社には、三菱レイヨンが持つ高機能ラージトウ炭素繊維とFiberline社の成形・加工技術を組み合わせ、軽量で価格競争力に優れるコンポジットラミネートを風力発電翼市場に投入していく方針だ。

引抜製法によるコンポジットラミネートは、他の炭素繊維複合材料に比べコンポジット性能、加工性に優れているため、主要発電機メーカーが本格的に採用しており、今後業界標準になることが予想される。三菱レイヨンでは、設立する合弁会社の製造・販売活動を通じ、風車用炭素繊維市場でのシェア拡大を目指す。