| 1999年08月04日 |
| 厚生省、環境ホルモン検討会で専門家が報告 |
| プラスチックには特別の問題見当たらず |
| 【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:なし |
厚生省が2~3の両日開催した「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会」の第7回会合では、約50人の専門家が最近の同物質に関する試験研究成果を発表したが、プラスチック製品に関しては特に問題となるような試験結果の発表はなかった。 前・国立医薬品食品衛生研究所副所長の斎藤行生氏、同研究所食品添加物部長の山田隆氏らの発表は、いずれも直ちに規制などの特別の措置をとる必要がない点をあらわす内容のものであった。両氏の発表概要は次ぎのとおり。 [内分泌かく乱化学物質の食品、食器等からの暴露に関する調査研究]=斎藤行生氏 スチレンダイマー、トリマーのポリスチレン製品中の残留量は平均1グラム当たり7,920マイクログラムであったが、食品擬似 溶媒への溶出はなかった(水、60度C、30分)。ポリカーボネート製品から溶出するビスフェノールAは、1ミリリットル当たり0.2~68.1ナノグラムであった(95度C、30分)。また、給食時児童一人当たりが摂取するビスフェノールAは、1キログラム当たり1回につき0.15マイクログラムと推定された。 [おもちゃ、ポリ塩化ビニル食器からのフタル酸エステルの溶出に関する調査研究]=山田隆氏 食器や器具のPAEに関しては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン製品だけでなくその他のプラスチック、ゴム製品、紙製品など合計460あまりの試料について分析した。 ポリ塩化ビニル製品、ポリ塩化ビニリデン製品については、80%以上の製品から6種類のPAEが検出された。キッチンペーパー、へら、コップ、紙皿などの紙,前記以外のプラスチック製品から試験した試料の4.9%から1グラム当たり5~1500マイクログラムの範囲でPAEが検出された。食品衛生法の規格に準じた溶出試験を行ったところ、PAEの含有量の多いポリ塩化ビニル製品では水でも1ミリリットル当たり0.01マイクログラム以上溶出するものが見られたが、含有量が同100マイクログラム前後のその他製品では、試験した製品すべての試料について同0.01マイクログラム以上の溶出は見られなかった。 [ポリスチレン食器等からのスチレンダイマー、トリマー等の溶出に関する調査研究]=山田隆氏 試料としては、PS、ABS、ASなどのスチレン関連樹脂製の器具,容器、おもちゃを用いた。 材質中のダイマー,トリマーは、ポリスチレン製品65試料中に1グラム当たり430~28,300マイクログラム,平均で7,920マイクログラム残存していた。EPSでは低く、GPPS、HIPS、PSPではほぼ 同程度であった。 食品擬似溶媒への溶出量は、水、20%エタノール、50%エタノール、n—ヘプタンの順で増加する傾向がみられ、水60度C30分では溶出は見られなかった。また、スチレンダイマーの溶出量の方がスチレントリマーの溶出量より少ない傾向が見られた。食品への移行は、すべてスチレントリマーで、1食当たりの移行量は最大33.8マイクログラムであった。移行量は、容器中の残存量と、食品の脂肪含量と相関していた。 |