2000年08月28日
三菱化学ポリエステルフィルムの国際協力が進展
インドネシアから工業用品種を持ち込みへ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学、三菱化学ポリエステルフィルム

 三菱化学ポリエステルフィルムは、日本国内のポリエステルフィルムの需要の増加に対処して、インドネシアの子会社「P.T.バクリーダイアホイル」から同フィルムの工業用品種を輸入していくことにした。現在、国内ユーザーにサンプルを提供して品質評価を受けているところ。同じ技術による製品なので、需要家各社の品質評価試験は短時間で完了するのではないかと見られている。
 現在の三菱化学ポリエステルフィルムの設備能力は年産5万トン。需要はIT関連分野を中心に順調な伸びを示しており、このため同5万トン設備はフル稼動が続いている。一方、米国、ドイツ、インドネシアの3カ国で製造・販売活動を展開しているグループ会社3社も同様に順調な需要の伸びを支えに業績を拡大している。4社トータルの設備能力は同17万トンで、世界第3位となっている。
 ただしこのうちのインドネシア企業「P.T.バクリーダイアホイル」は99年4月に事業をスタートさせたばかりであり、このため、同2万トン能力の設備の操業には若干の余裕がある。したがって、三菱化学ポリエステルフィルムが工業用品種を日本市場で安定的に消化していくようになれば、バクリー社の稼働率は急速に上昇し企業体力も強化できることになる。なおバクリー社は、主力の包装用品種は引き続き主としてインドネシア国内で消化していく。