2017年01月20日
東大、少量多品種 連続フロー法で生産可能に
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東京大学大学院理学系研究科の小林修教授(化学専攻)は20日、医薬品やファインケミカル製品を欲しい時に欲しい量だけ製造するツールを開発したと発表した。これまでのフラスコや反応釜を用いるバッチ法ではなく、連続フロー法で製造できる。
小林教授らは今回、有機ニトリル化合物を原料とする第1級アミンの連続的合成法と、それを可能にする固定化触媒を開発した。この手法を活用して、医薬品原体の連続フロー合成法を実現した。

これまで少量多品種生産が求められる高付加価値製品の場合、バッチ法により一段一段の積み重ねで製造してきた。今回はこれとは全く異なる連続フロー法により、いつでも必要なだけ製造できる新しいツールを確立した。独自開発の触媒充填型カラム反応器を活用する。安全・低環境付加・高効率で製造できる。
研究は科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業の一環として行われた。

同成果は、ドイツの科学誌「ChemistryOpen」1月20日号で公開される。