2000年08月16日
三菱エンプラ、鹿島ポリマーの三菱ガス化学持分株式を取得
コンパウンド生産能力を1万トン増強/2万5,000トン体制に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱エンジニアリングプラスチックス、三菱ガス化学

 三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は16日、三菱ガス化学の子会社である鹿島ポリマーについて、三菱ガス化学の保有する株式(85%)を7月3日付で譲り受け子会社化した、と発表した。あわせて三菱ガス化学が進めている鹿島工場のPC(ポリカーボネート)増設に対応して、総額15億円を投じ鹿島ポリマーのコンパウンド生産能力などの増強を決定した。
 鹿島ポリマーは1988年10月設立、資本金は3億円で、これまで資本構成は三菱ガス化学85%、山九15%であったが、株式譲受にともないMEP85%、山九15%となった。
 MEPが販売している製品のうち、約35%がコンパウンド製品であることから、同社はコンパウンド生産の安定性確保、技術の向上、またコスト低減を重要課題に位置付けている。こうしたことから、すでに四日市地区では100%出資子会社のMEPCOM四日市を設立、年産5万トン規模のコンパウンド工場の建設を決定している。今回は東日本のコンパウンド拠点である鹿島ポリマーの三菱ガス化学持ち分株式を譲り受け子会社化することで、自社工場と同様に運営していくことにしたもの。
 三菱ガス化学は鹿島工場において現在、2002年初の営業運転開始予定で年産7万トンのPC設備の建設を進めているが、この増設に対応して鹿島ポリマーとしてもコンパウンド生産能力の増強を決め、来月にも増設工事に着手する。この結果コンパウンド生産能力は現有1万5,000トンから、2万5,000トンに引き上げるほか、ナチュラル・アイス色ペレット化能力を同6,000トンから1万トンに、フレーク生産能力を1万8,000トンから4万トンに引き上げる。
 これらの結果、MEPは西日本の拠点である新菱と合わせ、コンパウンドの自製体制を整備強化することになる。