2000年08月14日
日油武豊工場爆発事故、原因特定困難か
通産省調査委員会、操業再開になお時間
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本油脂

 通産省では、1日発生した日本油脂武豊工場火薬置場の爆発事故について原因をしらべるため、現地(中部通産局)に「事故調査委員会」(委員長、長田英世九州工大名誉教授)を設置、本格活動を開始したが、現場の損傷が激しく原因究明の手がかりとなりそうな痕跡らしいものも残っていないため、原因の特定は困難との見方を強めている。
 これまでに、火薬置場に保管されていたのは無煙火薬7トン強だったことは確認されているが当日は会社の振り替え休業日だったこともあり、原因特定につながるデータに乏しい。調査委員会によると「結局、過去の事故例を調べ、その中から今回疑わしいと思われるものを洗い出していくしかない。絶対的なキメ手がない以上、複数の疑問点をあげて推定するしかないだろう」といっている。
 通産省では企業側にも調査協力を求め、今後の安全対策などについて報告を求めることにしているが、操業再開までにはまだ数か月は要するとの見方が有力なようだ。