2002年03月28日
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ、「新タイプ木工用光安定剤」発表
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ

 チバ・スペシャルティ・ケミカルズは28日、白木の美しさの保持に画期的な効果を示す新しい木工用光安定剤「 LIGNOSTAB 1198」を発表した。

 白木は、ナチュラルな美しさから、家具やフローリング材として人気があるが、反面、紫外線に弱く、変色したり、黒ずみやすい。木材表面が劣化しやすいため屋外用途は困難とされてきた。

これは紫外線によって、木材に含まれるリグニンが酸化するためと考えられている。このリグニンの光酸化によって、フェノキシ・ラジカルが形成され、酸化反応が促進される。
 
 「LIGNOSTAB 1198」は、この一連の反応の発端となるリグニンの光酸化を抑えることによって、白木の美しさを保持する光安定剤として開発された。

 木材に含浸させて使うが、1500時間にわたる紫外線への曝露試験の結果、変色の度合いを表すΔE値は、トップコートに紫外線吸収剤が入っていない場合の29.2、紫外線吸収剤入りトップコートを塗った場合の17.7に比べ,同製品と紫外線吸収剤入りトップコートを併用した場合3.3に抑えることができるといっている。

 同社は、LIGNOSTAB 1198を4月4~6日、東京ビッグサイトで行われる「ペイントショー2002」に出展し、紫外線曝露試験結果を展示する。