2017年10月06日
東工大、世界初、燃料電池の生成液水を可視化
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東京工業大学

NEDOは5日、東京工業大学の平井秀一郎教授(工学院)のグループが、作動中の燃料電池の反応生成液水の挙動を、リアルタイム・高解像度で可視化できる技術の開発に世界で初めて成功したと発表した。反応が激しく変化する自動車用燃料電池の生成液水の把握が可能となり、高性能化・高耐久化をめざす燃料電池の特性改善や設計指針に生かされる技術開発の加速が期待される。NEDOプロジェクトの成果。

燃料電池とは水素と空気中の酸素を触媒上で反応させて、水を生成する際に発生するエネルギーを電力に変換するシステム。生成させる液体水は燃料電池内にとどまることによって供給ガスの輸送を妨げる場合がことが知られている。燃料電池の性能向上のためには生成された水の挙動を正確に把握することが重要な課題の一つとされてきた。従来は発電性能から間接的に判断してきた。

東工大は今後、この成果を基に企業などと共同研究に着手する方針。自動車業界が求める燃料電池のさらなる高性能化、高耐久化、低コスト化をめざす。