2017年12月12日
昭電・森川社長「成長加速に情報電子など5領域」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工
森川宏平社長

昭和電工も森川宏平社長は12日記者会見し、現行中計(Project 2020+)の進捗状況と、2018年に向けた経営戦略について説明した。この中で、グループが狙う市場領域として「情報電子」「移動・輸送」「エネルギー」「インフラケミカルズ」「生活環境」の5領域を上げ、同社が有する製品・技術・サービスをフル活用して市場ニーズを取り込むとした。またグローバル展開によって海外売上高比率を18年の50%弱から25年には60%に拡大する。

事業戦略では、第一に「個性派事業の確立」を挙げた。(1)黒鉛電極(2)ハードディスク(3)リチウムイオン電池(4)パワー半導体の4事業を個性派事業と位置づけ、以下の独自戦略を展開する。
<黒鉛電極>
今年11月にSGL GEとの事業統合を完了。今後は統合効果の早期発現をめざす。営業利益率10%以上を目標にし生産能力・品質・コストの全ての面で世界のリーディング企業のポジションを確保する。
<ハードディスク>
IoTや人工知能AIの進展などに伴いデータセンター向け、大容量HDDには堅調な推移が見込まれる。次世代メディアの開発、生産性のさらなる向上により、世界トップ水準の製品供給体制を維持する。
<リチウムイオン電池(LIB)材料>
電気自動車やハイブリッド車など次世代自動車の普及に伴い、LIB材料には特性ニーズが高まる。これまで導電助剤「VGCF」の能力を増強してきたが、Si黒鉛複合負極材の早期市場投入と「VGCF」のさらなる拡大を図る。
<パワー半導体SiC>
SiCパワー半導体に使用するエピタキシャルウェハー製品事業を強化する。新日鉄住金からSiCに関する知的財産関連資産を譲受するが、さらに技術開発を急ぎ、SiCパワー半導体の本格普及に貢献する。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1513055059.pdf